展覧会中止のお知らせ

この度、5月24日から兵庫県立美術館ギャラリーで開催予定だった展覧会「虹の王國~I Can Sing A Rainbow~」を中止することになりました。来場予定だった皆さんには大変申し訳なく思ってます。せっかく楽しみにしてくれてたのにごめんなさい。今回はなんだかいろんな人が来てくれるみたいだったので心苦しくもあり残念でもあります。
また、協賛いただいた神戸芳香園の岩谷さんとSOKOの本田さんには誠に申し訳なくお詫びの気持ちで一杯です。
そして何より兵庫県立美術館にも大きなご迷惑をお掛けしてしまいました。それ故本当にぎりぎりまで悩みました。

沢山の人を相手にがっかりさせたり迷惑をかけたりしてしまうのがわかりながら、それでも悩んだ末に、このタイミングで中止にした理由。その決断のきっかけをちょっと乱暴ではあるけれど最もわかりやすく簡潔に言ってしまうと「今は展覧会なんてやってる場合じゃない」と思ってしまったからです。
昨年の秋に展覧会を企画したときには全く予想してなかったんですが、本当にタイミングが悪く、会期が迫るにつれ世の中がどんどん不穏で重苦しく物騒になっていきました。やれミサイルだ、核だ、戦争だ、と。毎日毎日絵を描きながら、展示のシュミレーションをしながら、空いた時間を見つけては信頼できる情報を得ようとしました。それは言うまでも無くいざというときに大切な家族を守るためです。散らばった情報を無闇に信用するのではなく、ソースを確め、識者の論を選りすぐる作業はなかなか骨が折れます。
そんな日々が続く中で、いつしかものすごく不自然な気持ちになりました、違和感とも言えると思います。「なぜ僕はこんなときにまで絵を描いているんだろう」って。そんな僕を見て家族は「心ここにあらず」と感じてしまい逆に不安と心配を抱かせることになってしまいました。
そしてついにこの緊迫した社会情勢のもとでは清々しく晴れ晴れとした気分で展覧会を開催するのは難しいと判断せざるを得なくなり、中止を決めました。実は4月の半ば過ぎにはすでに心は固まりつつあったんですが、なかなかはっきりと決断を下すことができませんでした。
(続く

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