山猫ホテル展覧会まとめ記事《後編》

今回の展示で最も大きな作品はこの屏風絵でした。こちらもまだ未完成でかなり粗い状態ですが正面奥の一番良い場所に据えました。冬の寒さに負けない梅の木を描いています、現状は巨大な段ボールを折り畳んだだけですが最終的には木枠が付く予定です。

こちらも幅1メートル近いサイズの作品です。
先ほどの屏風絵もそうですが、これらの大きな作品は元々は山猫ホテルのためではなく昨年5月に兵庫県立美術館ギャラリーにて開催予定だった展覧会用でした。諸々の事情でそちらをキャンセルとした後いずれも未完成のままアトリエの保管庫にしまわれていた作品てすが、今回塩田の意図で展示に組み込まれました。他にも数点あります。

おかげさまでどの作品も熱心にご覧くださるお客さまが多く、いろんな感想を伺えました。これら作品に込められた塩田の思いが伝わりそれをきっかけにまた山猫ホテルに興味を深めていただくこともでき、やはり展示をして正解だったと思います。

そして展示経路の最後尾。

締めくくりにはこの絵を選びました。

こちらの作品は以前東京で開いた「モンシオひとり猫展」にてお披露目したものです。塩田が18年間生活を共にした愛猫モマのために描かれた「MARIA」。当時もそうですが今回もこの絵の前で立ち止まられた方がたくさん居てくださり、中には涙を浮かべながら観てくださる方もいらっしゃいました。私自身もとても好きな作品です。塩田には珍しく完成までにかなり時間がかかっていました。納得がいかず何度も何度も細かく描き直していたところに、いかにこの絵を大事に、モマを大切に想っているかを感じることができました。その愛情が観る人にひしひしと伝わる作品だと思います。未完成や習作ばかりの展覧会の中で唯一完成した作品として展示経路の最後に飾りました。山の女神として。これから先何年も続く展覧会山猫ホテルをきっと見守ってくれると信じて。

以上、ごく一部ですが展覧会山猫ホテルの様子をまとめてみました。展覧会である以上、作品は直接会場に足を運んでくださった方に観ていただきたいという思いから、写真は最小限に絞りました。実際の作品点数は100点以上あります。山猫ホテルに興味を持ってくださった方はぜひ来年会場へ起こしください。たくさんの猫たちと心よりお待ちしています。

長い記事を前編後編と二度に渡りお読みいただきありがとうございました。

展覧会山猫ホテル
主催 クロクマ舎
代表 藤崎